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建設業の許可を取得した後に行わなければならないこととして、毎年の決算報告があります。この決算報告のことを決算変更届と呼びます。ただし、自治体によって名称は異なり、決算報告書と呼んでいるところもあります。
しかし、忙しかったり、決算変更届を提出しなければならないことを知らなかった、などの理由で、決算変更届の提出ができていない事業者の方も多いようです。
また、何年分かをまとめて提出しているけど、特に問題ない、という方もいるかもしれません。
けれども、決算変更届を提出しないことによるデメリットは建設業法上の罰則以外にもあります。
そこで、ここでは、決算変更届についてくわしく解説していきます。
決算変更届とは、建設業の許可業者が、毎年の決算終了後4カ月以内に提出が義務付けられている届出のことです。
事業者の皆様は、毎年の決算終了後には税務署に対して決算書類の提出を行なっていることでしょう。建設業における決算変更届は、税務署に提出した決算書の内容を建設業法に定めるものに書き直して提出するものです。決算書の書式も指定されており、その書式に則って作成しなければなりません。税務署に提出した決算書では受け付けてくれないので、ご注意ください。
また、前期の決算に関わる工事内容も届出の対象となっています。
決算変更届の具体的な内容は次の通りです。
この他、次の事項に変更があった時にも提出が必要となります。
決算変更届を提出しない場合、建設業法では6ヵ月以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金に処せられると規定されています。
しかし、この罰則が適用される例は少ないようです。だからといってデメリットがないわけではありません。
決算変更届が提出されていない場合には、次回の建設業許可の更新手続きを受けることができません。また、新たに業種を追加する申請も受け付けてくれません。
そのため、更新手続きを行なう場合、決算変更届が提出されていなければ、まず、決算変更届を完了させたうえで更新手続きを行うこととなります。
建設業の許可期日までに時間の余裕があればよいのですが、時間の余裕がなく、決算変更届の作成に時間がかかってしまった場合には、許可の更新手続きができなくなるおそれがあります。
建設業の許可は5年間の有効期限がありますが、その期限を過ぎてしまうと、自動的に許可が終了します。更新手続きも受け付けてもらえません。そうなると、再び新規で建設業の許可を取得しなければならなくなります。その際には必要書類の収集に時間がかかるだけではなく、許可申請手数料も高くなってしまうのです。
また、業種を新たに追加する場合でも、決算変更届の提出から始めなければならず、余計な時間をとられることとなってしまいます。
このように、罰則よりも行政手続きを行なっていくうえでのデメリットのほうが業務に与える影響は大きくなります。
決算変更届は建設業法で毎年提出が義務付けられている届出です。届出を怠っていると、先述したような不利益を被ることとなります。面倒であっても、必ず提出するようにしましょう。
忙しくて、決算変更届を作成する時間がなかなか取れない、という事業者の方はぜひ、当事務所までご連絡ください。
当事務所では、事業者の皆様に代わって、決算変更届を始めとする建設業許可に関わる様々な変更届の作成、提出を行ないます。
また、建設業の許可についてご不明な点があればお気軽にご相談ください。
電話やメールでのご相談は初回無料です。